本読みの旅人 "「あの戦争」は何だったのか" 2026年1月10日

「あの戦争」は何だったのか
『許そう、だが忘れない。』 『“受け身史観“とでもよぶべきものだ。すなわち、日本はあくまで自国を守るために消極的に行動してきたにすぎず、その行為の多くは、外部からの圧力や脅威にたいするやむをえない対応であったーという立場である。』 『主体であるということは、他者に影響を与える存在であるということだ。そしてその影響は、肯定的なものだけでなく、否定的なものも含まれる。みずからの与えた影響の全体を引き受けるところに、真の主体性がある。』 結局のところ、日本はあの戦争を総括できないままなのか。 本書の最終章では、歴史は“今“の価値観からの解釈でしかなく、また表現の自由がある日本では様々な歴史観があって良いとあるが、“今“の私が歴史を通して学んだ教訓を基にすれば、某私設宝物館に通底する“受け身史観“を私は受け入れられない。 “我々の歴史“が多分に国民を束ねる物語として機能している事実は、各国の歴史博物館(特に近現代)に行けば自明であり、その必要性も理解する。だが、今の日本では歪んだ愛国主義に絡め取られそうな危機感がある。 最後に少しもやったが、著者の他著書も読んでみたい。
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