「あの戦争」は何だったのか
100件の記録
だっしー@chik_4482025年11月22日読み終わったまた読みたい歴史は解釈、司令塔の不在、一貫性の欠如……いくつかのキーワードが頭の中をぐるぐるしている。 そして最終章「あの戦争はいつ『終わる』のか」という問いの重さ。




いま@mayonakayom222025年11月21日読み終わった著者が繰り返し書いている 歴史とはつねに現代からの解釈であり、価値観により評価も変わりうる、当時が愚かだったと断じるのではなく解釈をし続けることこそが重要だ というメッセージがとても力強い。 2箇所に引用される小林秀雄の言葉、そして 東条英機の外遊の足跡を著者自身が巡る章に書かれる「許そう、だが忘れない」の言葉も印象的。 この内容が1000円ちょっとで読めるなんて、新書の素晴らしさだ。
Sanae@sanaemizushima2025年11月13日読み終わったボルネオ島コタキナバルからクチンまで陸路で、という計画で、陸路だけで行くにはスケジュールが合わず(バスが毎日運行ではなかった)、ラブアン島に渡り、船経由で無事走破。 ラブアン島に東條首相が南洋外交の際に立ち寄ったということがこの本に書かれており、この島には博物館もあって日本統治のことも一部展示がある。このことを知った上で行けてよかった。この本がなかったら、博物館のことも知らなかった。 個人的な見方で偏っている部分もあったなと反省(アジア外交に政府は上から目線のことが多いのではないかと思っているので)、著者の広い見識の中で少しクールダウン。 近現代史の博物館の存在が国立の機関として存在しないという問題認識を持つことができた。





Sanae@sanaemizushima2025年10月29日買ったXでダースレイダーさんと著者の辻田さんに教えてもらった。 ボルネオ、ラブアン島に行く予定で、この本にも出てくるよう。いいタイミングでこの本に出会えてよかった。

hiroko.yane@komischrk2025年9月19日買った辻田さんは宇多丸さんのラジオで軍歌の話をしてた謎の若者というイメージで(もう12年ぐらい前だってさ…)、それがいつまのにかこんなことに…(古参アピールじゃなく中年の証)。むっちゃ売れてる!


喜楽@kiraku2025年9月10日読み終わった電子書籍「あの戦争」をどう呼ぶか、近現代史の歴史博物館が無いことの意味など、「歴史」に触れる意義について明瞭に書かれていた。 ある種、歴史の実用性がわかる本でとても良かった。

tony_musik@tony_musik2025年8月30日読み終わった戦前・戦中の日本を振り返り、当時掲げたアジア主義の潜在的な力とその主体性を冷静に再評価し、未来につないでいくことができないかを提案する「前向き」な歴史の本。




179@1792025年8月28日買った読み始めた市川渚さんが紹介されてて、PIVOTの動画が面白かったので購入。右とか左とか以前に、歴史を議論するための土台をつくろうという筆者の主張がステキ。 新書はカバーがツルツルしてるのがあまり好きじゃないけど、この本は新書だが、ざらざらの帯がついてるところもイイ。
saeko@saekyh2025年8月25日「歴史とはつねに現在からの解釈であり、現代の価値観が揺らげば、その評価もまた変わりうるということである」 「歴史とはやはりたんなる事実の羅列ではなく、一定の歴史観や価値観にもとづいて構成される物語でもある」 歴史とは、"在る"ものではなくて、"捉える"ものなのだと知った。 わたしが学校で教わってきた近代日本政治史は、一億総懺悔や自虐史観の流れを受け継いだものであったと思う。日本は中国や東南アジア諸国を不当に侵略し、アメリカに対して無謀にも奇襲攻撃を仕掛けて開戦するという過ちを犯した。それは軍部の暴走が招いた愚かな意思決定であったというものだ。 もちろん日本を一辺倒に悪として論じるべきとは思わないものの(原爆投下や、極東裁判の妥当性は人類が一生かかっても正当に評価できないと思っている)、日本が間違っていたと当たり前のように思っていた。 もちろん、戦争は絶対に肯定も正当化もされるべきものではないと堅く信じている。 しかし本書にある通り、当為(戦争は起こすべきではない)と存在(現実に戦争は起きる)を区別して考えると、日本が開戦に追い込まれた状況が、多角的な視点から浮かび上がってくる。 さまざまな仮定をもとに、当時の時代背景からして戦争に突入しないことは難しかった、もしくは戦争に参加しなかったとしても敗戦国ではない日本が冷戦下においても不戦を維持することは難しかったのではないか、というシナリオを想定することで、特定の人物や出来事に責任を付すのではなく、複合的な要因がわかちがたく絡み合い、当時の人々はその複雑さと不確実性の中をどうにかして生き抜かざるを得ない状況だったのだ、という捉え方をすることができた。 かつ、歴史とは常に逆照射して解釈することでしか語れないというのも目から鱗だった。 筆者は、東條英機が訪問した各国の博物館を訪れ、戦時下における日本との関わりがどのように評価されているかを調査している(この労力に心から敬意を払いたいし、その調査内容が1000円強で読めるというのはものすごく価値のあることだ)。 その結果として、国によってその位置づけや語り口が異なることを発見している。そこから、歴史の評価も単一ではなく、それぞれの国のナラティブによって多様化していることが証明されている。 これらの情報から得られたことは、歴史を単純化しないという姿勢だ。複雑さを受け入れ、右でも左でもなく、できる限り中間に立って物事を見る。そのうえで、いま自分が置かれている状況で、どのような物語を語るべきかを考えることが、過去の歴史と向き合いながら、少しでも建設的な未来のためにやるべきことなのではないかと思った。


あめ@candy332025年8月20日買った読み終わった読書メモ学び!歴史「あの戦争」は確かに教えにくい。できることなら教えるのを避けたいと思う。本書でも指摘されている通り、そもそもいつを起点にすべきなのか、なんという呼称で伝えるべきなのか、そんなところから毎回疑問に思う。本書を読んで、教科書でも曖昧にしか書かれていない経緯がわかった。そして、「軍部の暴走」の実態も。 「戦後日本政治史」でも学んだが、「あの戦争」に対する見方がイデオロギーと直結している限り、いつまでも日本は政治的に停滞しつづけるのかもしれない。右派と左派の対立ではない歴史(=物語)を作っていくことで、前に進めるのかも。 アジア各国の戦争に関する博物館の記録から、その国の「あの戦争」に対する姿勢を読み取れるという視点も興味深かった。そして、日本に国立の歴史博物館がないというのは、ある意味で日本の「あの戦争」に対する姿勢を示していると納得。

まにまに@-bookmark4502025年8月18日読み終わった具体的な出来事をクローズアップするだけでなく、その源流とも言える背景も捉えることで、先の戦争も様々な解釈が成り立ってしまう。肯定・自虐といった二項対立ではなく、らせん状のマーブルな歴史観を幾度も解釈することによって、物語は豊かに醸成されていくのだと思った。



もりもと@mori_112025年8月12日読み終わった先の大戦を近現代史の大きな流れのなかに位置付けて見ていく内容で、断片的な知識が散らばって繋がっていなかった自分の頭の中が整理されてとても良かったです。 かつて日本が侵略した国に著者が出向いて、各国で戦時中の日本がどのように語られているかを博物館など見ながら調べていく章が特に読み応えがあって興味深かったです。そして続く章で紹介される日本の資料展示との対比も印象的でした。



































































