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2026年1月11日
夜に星を放つ
窪美澄
買った
読み終わった
中には5篇の短編が収められており、どの登場人物も誰かとの別れを経験している。別れの経験から自分でも想像をしえない傷を抱え、その傷と何らかの形で向き合いながら日常を過ごしていく。そんなお話が多かったような気がする。
終わり方もハッピーエンド!!という感じではない。大体の恋愛は上手くいかないし、お母さんには会えなくなってしまう。でもどの終わり方にも別れがあったとしても日常は続いていく、皆なんとなくに前を向いて生きていくといった余韻のある終わり方をしている。切ないけどなんだかあったかい気持ちになった。
どれも良いお話だったがそんな中で印象に残ったのが『銀紙色のアンタレス』
夏が好きだという真を通して描写されるおばあちゃんちの夏が本当に良い。桐の箱から取り出される大量の素麺。庭になっているトマトをもいでそのまま齧り付く。海を見てたまらなくなって走り出す。ぬるめのお風呂くらいの海水。そのどれからも溢れんばかりの夏を感じた。お話の内容もさることながら夏の描写がほんとに良かった。
あと花火のシーンでは私事のようにドキドキしました。告白する時のあの空気感、リアルだなぁ。
『星の髄に』も良かった。途中かなりしんどい気持ちになったけどみんながそれぞれに辛さを抱えていて、それぞれの気持ちがあって。悪い人な訳では決してない渚さんに思いを馳せてしまった。


