ユメ "女王さまの休日" 2026年1月9日

ユメ
ユメ
@yumeticmode
2026年1月9日
女王さまの休日
ひさしぶりにシャールさんやさくら、ジャダたちと再会できたことが嬉しい。 今回、物語の舞台となるのは台湾だ。ヘチマと海老の小籠包やガチョウの油かけご飯、魯肉飯といった台湾グルメや、ピーナッツ豆花、仙草ゼリーといった薬膳スイーツがどれも美味しそうで、食欲をそそられる。とりわけ心惹かれたのは、とても爽やかな風味だという台湾珈琲だ。私はコーヒー党で、日頃様々な産地の豆を買うようにしているのだが、台湾産のコーヒーはまだ飲んだことがなく、すごく気になっている。 作中、「食べることは、生きることだ」という一文が出てくる。悩みを抱えていた登場人物たちが台湾の美味しい食事から活力を得てゆく姿を見ていると、その言葉がスッと胸に沁みてゆく。気分が塞ぎがちなときでも食べることは大切にしようと思わされるし、同時に、ただ美味しいものを食べればよいのではなく、自分の抱える問題に前向きに立ち向かおうとする心意気があってこそ食に癒されるのだとも肝に銘じておこうと思う。 かつて日本に統治されていた台湾の地で、物語は平和への祈りを込めて結ばれる。本書が刊行されてからのわずか数か月のあいだでも、世界情勢は激動してしまった。「それでも私たちは、この日常を、簡単にあきらめるわけにはいかない。自棄になったり、無気力になったり、声が大きいだけの流れに安易に取り込まれたりしてはいけない」という文章が、切々と胸に迫る。
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