一年とぼける "BUTTER" 2026年1月13日

BUTTER
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柚木麻子
600ページ弱というページ数以上に冗長に感じた。その理由は明らかで、作者としては食×ミステリー×フェミニズムという意識で書かれている作品なのだが、実際にはミステリーにしか物語としての推進機能が有されておらず、フェミニズムフレーバーの料理や食事シーンは本筋と分断された要素にしかなっていない事が原因。 その事を作者が感知出来ていないので、ミステリーで話が進んでもすぐに他の要素が物語を阻害してくる。特に序盤は展開の移り変わりが早いのもあって話に面白味を感じてくると冷や水ぶっかけ、冷や水に我慢して面白味を見つけるとまたぶっかけの繰り返しで、中盤に入る頃にはすっかり作品の面白さを信用出来なくなってしまった。 全部盛りで色々やりたかったのだろうとは思うが、色々と手を伸ばした結果どこにも届かずに週刊漫画の様な行き当たりばったりに各話題に触れては捨て触れては捨てになってしまっている印象もあり、物語としての積み重ねもされずに結局何が本当に書きたいのかの焦点が読者としては見えなかった。むしろ焦点を合わせるのを読者に全投げしてとにかく思いつきで書いてるというか…。一応最後にそれっぽく各要素繋げた風にしていたが、やはりそれまでの積み重ねが薄いので読者の善意でちゃんとそれらを繋げて感じなければいけないと思わされる様で、何というか鼻白らむ思いで読み終える事になった。 カジマナという木嶋佳苗をモチーフにしたキャラクターにフェミニストが嫌いと言わせている事から考えるに、作者は木嶋の事件を反転したフェミニズムの実践と捉えてBUTTERを書いたのだろうと思うのだが、最終的にはカジマナは『可哀想な「女」』として処理され様としていたり、親友の伶子の回復に主人公の里佳との「八日目の蝉」の様なケアの関係性が作用するかと思えば、結局は伶子が男性性に寄りかかる事によって回復した事が暗示されたり等、断面として作品を切り取ればそれっぽい場面も通して見ると何がしたかったのか分からないという場面が散見された。 特に篠井という明らかに主人公とセックスさせる為に造形された、日本文学の悪癖の様な「良いおじさん」キャラとのセックス展開を序盤では拒否する事でフェミニズム小説の矜持を見せたと思えたのに、最後の最後で伶子が寄りかかる男性性として暗示がされるというのはちょっと理解が追いつかなかった。何がしたくてあんな展開にしたんだろう。 一事が万事この調子な上、物語展開も上記の様に断絶が繰り返される為面白さも信用出来ない、物語構成も信用出来ない、その上作者の思想もいっちょ噛み以上のものは感じないという印象が最後まで拭えなかった。上手い事切り取ってあげれば面白い作品と思えるのだろうが、そこまで作家を甘やかすつもりはない。
一年とぼける
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@firstareethe
あとはフェティッシュ。明らかにフェティッシュが我慢できてない。別に我慢できないならできないで良いけど、フェミニズム使って都合よくフェティッシュの正当化しないで向き合って欲しかった。
一年とぼける
一年とぼける
@firstareethe
編集が機能してない。ページ数がこんなに膨れ上がる必要のない作品だった。少なくとも2/3には圧縮出来たはず。
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