タレ "ひとりでカラカサさしてゆく" 2026年1月9日

タレ
タレ
@miki_nike
2026年1月9日
ひとりでカラカサさしてゆく
新刊へ向けて未読の既刊を。 久しぶりに江國作品を読んだのだけれど、とてもおもしろかった。「八十代の男女三人がホテルの一室で猟銃自殺を遂げる」というショッキングな事件を、本人は/近親者はどのように捉えるのか、またその事件によって変わるなにか、を江國さんはおそろしく自然に描いていく。 およそ似たところがないと思っていたり、縁が薄かったりした親子でも、実は影響し合っていたり、似た部分もたくさんある、という引きの描写が見事だった。 また、自殺した三人の「同志」をいきいきと描きつつも、その関係性を特別視しすぎないのも良かった。江國さんにとって「死」と「結婚」は偶然やタイミングの産物という似た者同士なのかもしれない。 おそらくご本人はこの事件を自然に受け容れる人で、登場人物で言うとわたしは踏子に一番濃く江國さんの影を感じた。
ひとりでカラカサさしてゆく
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