

タレ
@miki_nike
2025〜
- 2026年2月24日
ブーズたち鳥たちわたしたち江國香織読み終わった@ 喫茶店 kotoriなんとなく予想していたベクトルとは全くちがう、アッパーな江國ワールドが広がっていて、とても楽しかった。 もののけたちが跋扈する、にぎやかでふしぎでゆかいな世界。現実の世界が暗澹としすぎていて、江國さんは究極の楽観をエネルギッシュに提示しようとしてくれたのかな、と思った。
- 2026年2月20日
たのしい保育園滝口悠生読み終わったおそらくエッセイにもできたであろう解像度の高さだけれど、あえてこの形式をとって生まれた距離感がとても好ましい。 子どもにまつわるかけがえのない時間や関わりがふりつもっていく。ここ数年で父親の子どもとの関わり方は劇的に変化したと思う。母親とはまたちがった視点、パパ友や保育士との関係の豊かさ。時代の資料的な意味でも貴重な本だなぁと感じた。
- 2026年2月19日
自然のものはただ育つイーユン・リー,篠森ゆりこ読み終わった@ spiq次男ジェームズの死を悼みながら、またイーユン・リーの類稀なるパーソナリティに驚かされながら読んだ。どうして二人の息子の死を「因果応報」と切り捨てるような母親から、このような女性が育ったのか。 言語から詩的で音楽的で感覚的な喜びを見出していた長男ヴィンセントの死の際は、対話というフィクションの形を取った『理由のない場所』。哲学的な喜びを見出していたジェームズの死を扱った本作はノンフィクションとなった。 「子どもたちの母親でいた長い歳月、ずっと油断なく気を配っていた」という意識の重さ。それでも結局リー家はどこまでも自由意志を信じ尊重する一家である。「彼は命を絶つ決断を私たちが尊重するのを知っていた」という言葉の重さ。死は別種の新生児、死によって四人家族であることが変わることはない。 編集者や友だちの聡明さや誠実さには舌を巻く。「彼は去りたかったのですから、受け入れなければなりませんね」 「苦しみをわかってて、苦しみについてそんなに上手に書くのに、どうしてぼくたちを生んだの」というヴィンセントの言葉。常人にはこのような子どもを持つこともこのような言葉を受け止めることも難しすぎるだろう。 「ただできることをする」というイーユン・リーの慰めが、ピアノや製菓やガーデニングというところが興味深かった。奈落の底で心安らかに生き続けてほしい。
- 2026年2月12日
名前のないカフェローベルト・ゼーターラー,浅井晶子気になる - 2026年2月11日
レモネードに彗星灰谷魚読み終わった@ 暮らしの思想友だちに「絶対に好きなやつ!」と推されて完全に「絶対に好きなやつ!」だった。短編のタイトルの並びを見るだけでも、イケてるバンドのアルバムのよう。ポップでエモくて、音楽とサブカルへの愛があって、ちょっと舞城王太郎みも感じる。 「純粋個性批判」は『ゴーストワールド』のような甘酢があって、「新しい孤独の様式」は愛でしかない。ラスト「スカートの揺れ方」の読後感も最高。今後追いたい作家さんです!
- 2026年2月5日
深淵のテレパス上條一輝読み終わった@ 文房堂 神田店おもしろくてあっという間に読んでしまった。超常現象を物理/科学/刑事/オカルトと様々な方面からアプローチして解決しようとする、〈あしや超常現象調査〉シリーズ一作目。 予約図書の順番待ちで一作目と二作目が前後してしまったため、勝手にエピソード0的にも楽しめたし、『ポルターガイストの囚人』がめちゃくちゃ正しくてパワーアップした続編であることがわかった。三作目が楽しみです!
- 2026年2月4日
ふつうの人が小説家として生活していくには津村記久子気になる - 2026年2月3日
本と偶然カン・バンファ,キム・チョヨプ読み終わった@ 古瀬戸珈琲店だいすきなSF作家キム・チョヨプさんのお仕事エッセイ。独特の抒情性とやわらかな筆致から、文系で感性派の方かと勝手に思っていたら、バリバリの理系(化学科卒)でとてつもない勉強家だった! とにかく「ここまで手の内をさらしていいの!?」というほど、ことこまかに創作の過程を明かしてくれている。アイデアの泉などないから、とにかく自分の外にある材料を集め、世界を拡張する、と。 影響を受けた本についても、作法書や現行韓国SFまで挙げていて、すごくまじめで正直な方だなぁとますます好きになった。最初はオンラインギルドやボードゲームサークルの仲間と書き始めた、というサブカル文脈もすごくいい。
- 2026年2月3日
どれほど似ているかキム・ボヨン,斎藤真理子気になる - 2026年2月3日
となりのヨンヒさんチョン・ソヨン,吉川凪気になる - 2026年2月2日
帰れない探偵柴崎友香読み終わった@ 喫茶 ニト「今から十年くらいあとの話」が連なる。時間も国も人物も気候も、軸がゆらいでいたり、匿名性があったりで、独特の浮遊感が生まれていた。「帰れない」ということは、心細く不安であるのと同時に、ふしぎと自由で安心なことでもあると感じた。のどかな読み心地で、おとぎ話のようでもあるけれど、起こる事件はけっこう不穏だったりもして、これまたふしぎなバランス。 柴崎友香さんは何冊読んでも、つかめない作家さんだなと思う。
- 2026年1月31日
- 2026年1月31日
アーのようなカー寺井奈緒美気になる - 2026年1月30日
声を出して、呼びかけて、話せばいいのイ・ラン,斎藤真理子,浜辺ふう読み終わった@ MINUTES COFFEEイ・ランさんとは生い立ちも境遇もまるで違うのだけれど、その世界の捉え方はものすごく腑に落ちる。本作は最初から最後まで死に満ちていて、ほとんどの章で涙をこらえられない。 家父長制と男児選好思想に染まりきったイ一族の中にあって、「私は、自分の物語を世の中に示すことのできる狂女でよかった。だけどわたしだけではなく、お母さんの狂女の歴史もとても重要だから、広く世に知らせたい。」と言うランさん。そう、お母さんも本当にかわいそうなんだよ…。宗教に傾倒する理由が「聖書に出てくる唯一神=完全な父親像」で、宗教を持たないわたしでも深く納得してしまった。 お姉ちゃんの死も本当にやるせない。ランさんは、長女病と消尽死と称していたけれど、これにも深く納得。「もう何の借りもないよ、この世に。」 それでも本作はふしぎと悲愴感が薄く、かなしみもどこかあかるい。脳腫瘍が疑われ、日記に百回以上も「死にたい」と書いてきたランさんは喜ぶが、ふと口にした独り言は「惜しい……」。 ジュンイチからのメッセージ「ご飯をちゃんと食べて。ご飯を食べると力が出るでしょ」は、イ・ランさんの心ばえでもあり、読者からの祈りでもある。
- 2026年1月29日
踊る自由大崎清夏読み終わった@ ミロンガ·ヌオーバ最近なんだか詩に興味があるのだけれど、詩人を知るのにあまりにとっかかりがなくて、まずは装幀がばつぐんにかっこよかったこちらを手に取ってみた(大島依提亜さんじゃん!)。 とても良かった。一編一編から情景が立ち上がってくるようだし、短編小説のような趣もある。かなりリフレッシュ効果があった。 片山令子さんもそうだけれど、大崎清夏さんも踊りと縁が深い詩人のよう。身体を捉える感覚やリズム感と相関関係があるんだろうか。 (みなさんのおすすめの詩集があったら教えてほしいです。)
- 2026年1月28日
このクソみたいな社会で“イカれる”賢い女たちハ・ミナ,ワタリドリ気になる - 2026年1月26日
野蛮人との生活: スラップスティク式育児法 (ハヤカワ文庫 NV 68)シャーリイ・ジャクスン気になる - 2026年1月21日
ポルターガイストの囚人上條一輝読み終わった@ JAZZ COFFEE INCUS一作目より先に予約図書が回ってきてしまったし、オモコロゆかりの人と知らずに読んでいたけれど、おもしろかったー! 家ホラーとしてのこわさは担保しつつも、超常現象をあくまで現象として解決しようとする前半から、どんどんドライブ&スケールアップしていく後半まで、一気読み!ポルターガイストが起こるなら断捨離して動かすものなくしちゃえ、という発想すきw これは映画化待ったなしでしょう!
- 2026年1月21日
- 2026年1月20日
YABUNONAKA-ヤブノナカー金原ひとみ読み終わった@ 茶房きゃんどるおもしろかったー!けどどっと疲れた……。 性や権力にまつわる加害や搾取の構造を芥川龍之介『藪の中』スタイルで描いていく。 この作品を読んでいると、「本当の自分」や「真意」なんてものはそもそも存在せず、人は曖昧な自他評価とグラデーションでできている、と思わされる。 様々な世代や価値観の人物が登場し、どの登場人物にも共感できる部分とできない部分が設定されている。登場人物の言説へのリアクションで自分が解剖されていくように感じる。一番属性が近いはずの長岡友梨奈は、毎度推敲された文章のようなせりふを長尺でしゃべるので、一番読みづらく、逆に木戸悠介の虚無的な語りが一番読みやすかったりするので、自分がこわくなる。一番きらいなのが五松で、一番すきなのが優美(邪悪なセフレ)かな?
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