読書日和 "給水塔から見た虹は" 2026年1月15日

読書日和
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@miou-books
2026年1月15日
給水塔から見た虹は
同じ団地に暮らす中学生の桐乃と、ベトナムにルーツをもつヒュウ。 桐乃は「こんな古い団地から早く出たい、日本人しかいない場所で暮らしたい」と思い、外国人を家に呼び込む母・里穂の行動にも反発している。一方のヒュウは、祖父の代にボートピープルとして移住した“ベトナム移民三世”である自分は幸せになれないのではないか、と静かに諦めを抱えている。里穂は中学時代の辛い経験と後悔から、困っている外国人を放っておけない。それぞれの思いが、団地という小さな世界でぶつかり合う。 読みながら、里穂の行動には「そこまでする?」とどうしても共感しきれず、正直いら立ってしまった。桐乃が家出してしまう気持ちもわかる気がする。それでも物語はきれいに割り切れないまま進み、その“モヤモヤ”こそが現実に近いのだろうと思わされる。 私の身の回りでも外国籍の人は増えていて、職場でも2割ほどを占める。でも技能実習生や団地での暮らしはどこか遠い世界のことのように感じていた。読み終えたあと、毎日コンビニで見かけるアジア系の店員さんたちは、どんな理由で日本に来たのだろう、とふと考えた。 心に残ったのは 「自分の納得できる人生を、精一杯自分の力で選ぶこと。それが生きること」 という一節。 旅先のすてきな図書館でこの本を読み終えました。
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