給水塔から見た虹は

24件の記録
- amy@note_15812025年9月24日読み終わった感想窪美澄さんの新作小説を読んだ。 いま、このときに、こういう小説を書いてくれる作家の存在が本当にうれしい。 この物語は、白か黒か、善か悪か、という単純な線引きを拒む。 そもそも世界には、ひとりの人間の中にも、どちらの要素も共存している。 環境や経済状況、心身の健康によって、その人が見せる顔はいかようにも変わっていく。 「知ること」は恐ろしい。知ってしまえば、知らなかったころには戻れないからだ。 けれど、知らないままでは生きていけない世界に、私たちはもう立っている。 物語の中で、差別的な視座を無意識に抱え込んでしまっていた主人公は、自分がかつて感じた心細さを思い起こし、体調を崩したベトナムルーツのクラスメイトに手を差し伸べる。 その瞬間、人と人との間にある硬い殻を破るには、想像力や共感、そして「もし自分だったら」と考えることが欠かせないのだと気づかされる。 主人公も、彼女を取り巻く人々も、少しずつ変わっていく。もちろん現実の厳しさが一気に好転するわけではない。 それでも勇気をもって手を差し出すこと、差し伸べられた手を受け取ること。 その誠実さに満ちた物語だった。
- 奈落の底@niku_tabetai2025年8月24日読み終わった重すぎる〜〜〜〜〜日本に住む外国人とかちょっと問題がセンシティブ過ぎてその件にはなんも言えんが、キリノの母親が最低だと思った!!だっていくら事情があるとはいえ自分の夫や娘よりも赤の他人の困ってる外国人達を優先させるって意味不明過ぎる!その事情も後で判明するけど、事情が分かっても母親には全く感情移入出来なくてずっとイライラしてた!娘が家に帰りたくなくて行方不明になった時も自業自得じゃね???みたいな……娘のキリノは何度も母を信じようとして裏切られて可哀想だった( ˙-˙ )後味もあんまり良くない!!!テーマが重い……( ˙-˙ )