K.K.
@honnranu
2026年1月15日

空の境界 下 (講談社ノベルス)
奈須きのこ
笠井潔
上下巻末に収録笠井潔の解説を通読。下はまだマシに解説している。両儀式の、殺人と日常のせめぎ合いだとか、作中に血族が重要な要素として登場しているとか、萌えとか、恋物語とか。筆者は幹也の恋愛対象を第三人格「 」とみなし、叶わぬ恋と読んでいる。「未来福音序」を読むとこれもなんだかお笑いだ。
直接的な言及はないものの、両儀式を萌え要素を散りばめた戦闘美少女と見做したり(鮮花がテンプレなのは同意するけど)、セカイ系、ライトノベル諸作品と並列している点から、『空の境界』を伝奇小説の流れに位置付けつつも、笠井氏はポップカルチャーの産物と考えているらしい。下の解説は「「リアル」の変容と境界の空無化」とあるけど、『空の境界』を2026年に読むと、娯楽小説として一般的なレベルに(読み手側が)変化しているのは、20年前の人々からしたらちょっとしたカルチャーショックだったりして。
