DN/HP "八つ墓村 金田一耕助ファイル..." 2026年1月16日

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2026年1月16日
八つ墓村 金田一耕助ファイル1
「私という人間がいなくても、この事件はしぜんと終息し、犯人もしぜんと刑罰をうけていたにちがいないのです。」と金田一耕助が「敗北」のような告白をする事件、その渦中で主人公も探偵も警察もその他の人々も後手に回り、何人かは命を落としていくなかで、一人だけ成長し、ある意味で事件すら追い越して前に進んだ少女がいるのだった。ああ、これは少女の成長譚、「ガールがクウィーンになる話」(かつ、クウィーンの交代劇)でもあったのか。しかも、その少女がいなければ、この物語の主人公であり書き手(の手記を横溝が入手した、という立て付け)は命を落としていたかもしれない、つまりはこの物語も書かれなかったということだ。そう考えればこれは彼女の物語、あるいは彼女が書かせた物語でもある、と言えるのではないか。言えないかもしれないけれど、思いがけないところで読みたかった物語が読めて、なかなかに興奮している。金田一シリーズは何冊か読んだけれど、これがいちばんおもしろく読めた。
八つ墓村 金田一耕助ファイル1
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