
つのぶえ
@shofar
2026年1月16日
タダイマトビラ
村田沙耶香
読み終わった
何か、うまく掴めない、分からない、ピンとこない、言葉にならない、という感想。
作品から距離を置いて考えれば、家族とは何かとか、脳を騙すということとか、世界を変えてしまう、崩壊させてしまうほどの、家族なるもののこととか、色々考えることはできるかもしれない。
けれど、自分に引き付けて考えたときに、ぼやける。上手く感覚が励起しない。自分が、主人公の言うところの、騙されることを良しとして、(家族とは違うものではあるが)一つの世界、不思議の国に、自分を置いているから、だろうか。
作品からはズレるけれど、考えるとか分析するとかいうことを捨てて、感じるままに感じられたら良いのになと思う。
(2026/01/17追記)
終盤にある意味の崩壊は、主人公の心の次元での出来事だと思っていた。お迎えというのも、彼氏だろうと思っていた。主人公の身に起きた覚醒というものが、精神病発症の体験のように読んでしまったことが原因だと思う。
その既存の意味の崩壊によって主人公が見出した新たな、原初の意味というものを、家族に伝えようとする主人公の在り方が、それまで既存の価値に(主人公の言い方では)騙されてきたことと重なり、構造がただ逆転しただけではないかと思った。
なので、結末としてはおそらく人死が出て終わるのだろうと思ったのが、本当に世界の崩壊が描かれたので、読み手の自分としては微妙な感じになったのだと思う。
こういう風に作品を自分の知識で意味付けて分析的に読むということや、その読みとのズレを違和感として表現することが、作品そのものを読み、味わう態度からは遠く、上の立場から裁くかのような読み方になってしまうということを忌避した結果、何も言えなくなったのだと思う。
SNSに投稿することが、あまり良くないのかもしれない。




