りら "奇のくに風土記" 2026年1月16日

りら
りら
@AnneLilas
2026年1月16日
奇のくに風土記
初めて読む木内昇。昨年の泉鏡花文学賞受賞作品。 この本のあらすじを目にした時から『家守綺譚』を彷彿させると思っていた。 『家守綺譚』が明治末期、琵琶湖疏水の流れる山科を舞台にした架空の文士の物語なら、『奇のくに風土記』は江戸時代後期、紀ノ川近くに生きた実在の本草・博物学者の物語。 前者には家主の息子である亡き友が掛け軸から主人公に会いにきては河童や小鬼までもが顔を出し、後者は庭のテイカカズラから亡父が現れ、天狗も主人公を見守っている。どちらにも植物の精が現れては消えていく。 植物に夢中なあまり、あやかしに出会っても頓着しない主人公=十兵衛=翠山だけど、関西弁が軽やかで、不思議と淡々としていて面白かった。 畔田翠山は小野蘭山(何となく聞いたことはある程度だが)の孫弟子に当たるらしい。ウィキではなぜか源伴存という名で立項されている(なぜ源姓?)。 白山でのエピソードに登場する佐々成政の黒百合伝説とか、もうちょっと深掘りしてみたい。 今回オーディブルで人名や植物名といった固有名詞もよくわからずに聴き流してしまったけど、いずれは紙の本でじっくり読み返したい。 オーディブル2.1倍速。
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