端隅 "幸福はただ私の部屋の中だけに" 2026年1月16日

端隅
@R_nut
2026年1月16日
幸福はただ私の部屋の中だけに
森茉莉の文章を初めて読んだ。わたしには早すぎたかも……と思ったが、徐々に読み方がわかってきたのか後半は楽しく読んだ。読点の位置が独特な気がする。 「切り抜き魔」「私の大好きな陶器」「ピストル 車 電気家具」あたりがよかった。自分の好きなものについて書くのもよいが、嫌いなものについて書くのも、勢いがあって面白い。対象や自身との距離感がいいのかな。昭和の時代や大衆をどう見ていたかも、あけすけで、冷静で、取り繕いがなく、よくわかる。自分が他者にどう思われるかなどたいしたことではないという自己肯定感のようなものがないとここまで書けないのではないか。 昔住んでいた家やお気に入りだったのに今はもう手元にないモノについて、考えたりした。好きでもないものに囲まれている暮らしについても。 「やわらかな気持ちでよい文章と暮らす」のおそろしく身につまされる一節を書いておく。  美しい文章を書くということは、やはり、自分の内から、自然に流れ出てこなくては駄目である。良い文章を書こうなどと小手先の技術だけにこだわっても良いものは生まれない。また、自分の書こうとしていることが、相手(読み手)に伝わることが肝心である。どんなに美しい言葉を綴ってみても、相手に意図することが伝わらないようでは、それはただの駄文である。
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