みっつー "身から出た闇" 2026年1月16日

みっつー
みっつー
@32CH_books
2026年1月16日
身から出た闇
昼下がりのカフェは人で賑わいを見せている。 横並びのカウンター席のひとつで、ブレンドコーヒーを飲みながら、足を組み、かっこつけて(かっこよくないけど)いる男がいた。 僕である。 もともとカフェで本を読むのが好きだ。 なんかカフェで本を読んでいるだけでカッコいい度合いが4割り増しくらいになるような気がする。 あと、家だと本当に落ち着かない。 家そのものが娯楽と言ってもいいほどに、僕は家が好きだ。 家にいるとゲームだったり、動画編集であったり、未だに消化しきれていないお正月特番に目移りしてしまうため、集中して読書をするのにはカフェはお誂え向きな場所である。 しかし、今回は違う。 いくら側から見て僕がかっこよかった(よくない)としても、今回ばかりはいつもとワケが違うのだ。 原浩さんの『身から出た闇』という本を読んだ。 この本はSNSや、橋、エレベーターなど、生活のすぐ側にある恐怖を描いた短編集である。 ホラーというジャンルに、僕はほとんど触れてこなかった。というか避けてきた。 ホラー映画なら割と見てるかも知れない。 呪怨とか、着信アリとか、そこらへんの有名なやつは多少。相葉ちゃんのやつも見た。あれは怖くなかった。ドキドキよりもベトベトの方が勝ってた。 けれど、ゲーム実況という活動をしているのにも関わらず、ホラーゲームはほとんどやったことがないし、ホラー小説なんてものは特に一人で臨むものである。 そうなのだ。 映画だって、ゲームだって、誰かと一緒に堪能することができるじゃないですか。 それに比べてホラー小説はけしからん。実にけしからんぞ。 基本ソロプレイじゃないか小説さんはヨォ。 誰かと楽しみたければ音読しろってか?いるか?そんなやつ。ホラー小説音読って怪談師になるための練習かなにかなのか?稲川淳二になるための訓練なのか? ホラー小説に対する感情が怒りへとシフトしてきたので、ここで一旦冷静になりたいと思う。 ふー。 よし。 そんなわけで、読み始めたワケですよ。 『身から出た闇』。 まず角川ホラー文庫の装丁ね。 なんで縁が黒いんだよ。ふざけるな。 そんでなんだこれ、どこかのオフィスなのかな。 その中心に女性がいます。 でも顔にモザイクがかかってます。 絵なのに。 なんでだよ。 絵なのに、肖像権あんのかこの女性。 あと、タイトルがガビガビ過ぎだ。 どうやったら生まれるんだよこのフォント。 一回書いた後に歯医者さんのドリルとかで削ってんのか?歯医者ドリルフォントなのか? 先ほども書いたように、この小説では身近に潜む恐怖を題材にしていて、しかもご丁寧にそのお話をどのように書き進めて行くのか、という会議まで載せてくれている。 ただ、読み進めて行く内に、この会議自体にも暗雲が立ち込め始める。 なにこの小説、抜け目ないんですけど〜(おぱんちゅうさぎ風)。 エレベーターとかって怖い話聞く前から怖いじゃないですか。 狭いし、薄暗いし、機械音声の女の人が喋ってるし、なんか上がったり下がったりするし。 橋って怖いじゃないですか。 なんか渡れるし、下に水が流れてるし、グラグラ揺れると恋とか始まるし。 ただ読み進めて行くと、この『身から出た闇』は思っていた以上に、真相解明パートにかなり魅力があるということに気づき始める。 さっきも書いた通り、そこまでホラー小説を読んだことがないので、他のタイトルでもそうなのかは分からないけれど、もっとただただ怖い展開が続くジェットコースター的なジャンルかと思っていたのだけれど、蓋を開けてみれば、リアル脱出ゲーム的、というか、明らかになった瞬間が一番ゾッとする、と言った形式になっていて、エンタメとして、そこが面白かった。 初めてに近いホラー小説体験だったのだけれど、この本は自分の中でもちょうどの怖さだったように思うので、また次なる表現力向上の旅…また次なるホラー小説への旅…を続けるために、次の作品を追っていきたいと思います。 なんかおすすめのホラー小説があったら教えてください。 あと、結局カフェで読みきれなくて自宅で読み終えました。 家が怖い、好きなのに、寝れるかしら今日。
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