メルキー
@dogandbook
2026年1月16日
傷を愛せるか 増補新版
宮地尚子
読み終わった
エッセイ
@ 自宅
「傷は傷である。美しい傷など、実際にはまずありえない。傷は痛い。」
この本を買った時のことを覚えている。心が暗くなる出来事があった翌日の、会社帰りのJR品川駅改札内の書店で、タイトルに惹きつけられて買った。(直接的すぎて少し恥ずかしいけども。)
だけど不思議なことにすぐに読み始めることはなく、結局半年以上経ってから読んだ。
多分、購入した直後は私にとっての傷がまだ出来てから新しすぎて、この本を読むことで自分の傷に真っ向から向き合わないといけない気がしたからなんだろうな。当時はただ辛くて直視しないようにするのに必死だったから。
そこに傷があることを認識しながらも、なるべく見ないように触れないようにした。そうすると、少しずつ少しずつ慣れていく。遠くからなら見れるようになっていく。そんなタイミングで読むことができた。
傷は消えないけど、包帯を巻いてあげたり、遠くから眺めたりすることで上手く付き合っていくことはできるものだなと思った。
偶然にも、この次に読んだ森博嗣さんの『イデアの影』にも、まさに、ということが書いてあった。
「辛いことがあったときには、時間的にも、地理的にも、そこから離れることが効果的です。時間は自由になりませんが、距離を取ることはできます」

