
RIYO BOOKS
@riyo_books
2026年1月17日
嫉妬/事件
アニー・エルノー,
堀茂樹,
菊地よしみ
読み終わった
私は自分がひとつの規格のシリーズに属し、その限りにおいて取り替えのきく存在であることを確認させられたのだった。もちろん私はこの論理を裏返し、彼に対する私の執着においても、若い男であることによる彼の有利さが大きく働いたと認めることができたはずだ。けれども当時の私は、客観的にものを考えるよう努めたいとはまったく思っていなかった。それどころか、自己欺瞞によって手に入れることのできる愉快さと強引さに頼って、絶望に抗おうとしていた。

