62yen
@62yen
2026年1月17日

純粋理性批判(1)
イマヌエル・カント,
Immanuel Kant,
中山元
読み終わった
第1章・第2章は、人間にもともと備わっているとされる(認識の枠組みとしての)空間と時間に関する考察。けっこうおもしろい。
空間と時間はあくまで認識の枠組みとしてあるだけで、実在はしない(そのように実在しているかは知りようがない)という立場。でもでも、空間と時間はあらゆる認識の前提になっていて、どうしてもそれなしでは成立しなくて、その枠組みの中でわれわれは認識してますよね?という。
空間の感覚に関しては、実感としては根拠をあげられなくてもなんとなく納得できる。しかし生まれつき全盲の人にもこの感覚はあるのだろうか。むしろ触覚などによって健常者よりも強くなるのかもしれないが、気になる。
時間の感じ方に関しても、たしかに普遍的なものに思えてしまうが、どうなのか。アナロジーとして直線が挙げられていたのが印象的だけど、文化によっては時間が円環や螺旋のように認識されることはないのか。たとえばガルシア・マルケスの『百年の孤独』みたいに。
独断論にも極端な相対主義にも陥らないために、普遍的な何かはきっとあるはずで、そこはちゃんと普遍的なこととして社会のみんなで共有しよう、そのラインを探ろう、という試みであれば、カントが批判してる形而上学に比べて確かにとても現実的かつフェアで、地に足のついた姿勢に思える。