吉田真哉
@yancy_75
2026年1月17日
らせんの日々
安達茉莉子,
社会福祉法人南山城学園
読み終わった
福祉現場を丁寧に取材した一冊。進んでいるのか後退しているのか、時々立ち止まって考えてみてもよく分からない。けれど時間の経過はあり、見える景色や自分も少しずつ変化している。そんなぐるぐるした「らせん」のような営みが福祉にはある。
「福祉は、生まれてから亡くなるまですべてにかかわる。それは人の人生に丸ごと寄り添うものなのだ」。ぐるぐるしたり、揺らいだりすること自体が人生だとも言えるし、みんな気がついていないだけですでに福祉の中にいるのだった。
福祉職の物事の捉え方や発想については「福祉のなかではそうかもしれないが、社会全体のなかでは、全然当たり前じゃない」とその意義や価値を指摘。取材先の方が素敵なのは間違いないけれど、同じ志で取り組んでいる人をたくさん知っているので、自分もうれしくなってしまった。
そしてこの本は装丁もすばらしい。カバーなしの厚紙にタイトルや挿画がデボス加工されていて色付けがしてあるんだけど、手触りといい色合いといい、本の内容にばっちり合っている。誠品書店で1冊だけ面出しされていて、そのたたずまいに釘付けになりました。