saeko "目的への抵抗" 2026年1月17日

saeko
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@saekyh
2026年1月17日
目的への抵抗
目的への抵抗
國分功一郎
「暇と退屈の倫理学」がおもしろかったので。 こちらは高校生向けの講義の書き起こしなので、文章が平易で読みやすい。 感染症の流行を理由に、政府が国民の移動の自由を制限することは許されるのか。政府は合目的的に存在するものなのか。 当たり前だと思っている出来事に対して疑問を投げかけ、会話を重ねていくことの大切さを説いている。 本書のタイトルにもなっている、目的に捉われないことの重要さは共感できる。本書では、目的のない行為は存在しないが、行為が目的を超える範囲で人間は自由であるという。たとえば、売上を向上させるという目的で仕事が発生しても、目的に捉われずにその仕事を楽しめるとき、人は自由であるということだろうか。 これは「暇と退屈の倫理学」でも書かれていた「目の前のことを楽しむ」ということに共通しているのだろうと思った。 一方で、遊びとしての社会活動や政治、というのも書かれていたが、社会活動が目的を超えたら ー たとえば、自分たちを抑圧している何かを解消したいという目的を超えて、参加者がその活動そのものに楽しみを見出すことになったとき ー 参加者にとっては自由を感じる楽しい経験になるかもしらないけれども、方向性を誤ると暴走してしまったりすることにつながらないのかなあと思った。 ただふむふむと納得させられるだけでなく、批判的にも考えさせられる一冊だった。
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