たま子 "統合失調症の一族" 2026年1月17日

たま子
たま子
@tama_co_co
2026年1月17日
統合失調症の一族
統合失調症の一族
ロバート・コルカー,
柴田裕之
家族がそれぞれの内に秘め忘れようとした出来事の数々は年月を経て語られはじめ、ページが進むにつれ次々に新しい事実が明らかになっていく。まるでサイコミステリー小説を読んでいるようで、ついさっきまで信じていたことが無になり、別の可能性の浮上、でもそれも確かではなく、憶測をなんども重ねながら、一進一退の研究成果にじりじりしながら、わずかずつ真実に近づいていく怖さと知りたさがずっと続く……ロバート・コルカーの並外れた調査力とストーリーテラーさに慄きながら抗いがたく一気に読んでしまった。 ⁡ 未だはっきりした原因が解明されない病に対して手探りで進む不安と迷いのなか、読んでいると自分が今生きていることがただの偶然の積み重ねであるようにさえ思える。病のなかから、いかにして人間性を再発見できるかについても考えを巡らせる。 ⁡ この物語は、統合失調症とともに生きてきた家族の物語であり、その原因や対処を見つけることに一生をかけた不屈の研究者たちの物語でもある。 ⁡ と、いろいろ言いつつも結局は、ただただ本としてめちゃくちゃにおもしろく、乱暴な言い方をするなら、統合失調症について知りたいというきもちが仮にまったくなかったとしてもきっと大変おもしろく読めてしまう。この本をおすすめしてくれた友人が、『ハリー・ポッター』ぐらいのめり込んで読んだと言っていて、それ、そう、ほんとに!となったので、ミステリーずきはもちろん、ぐいぐい読まさせられる読書を求めているひとにも読んでほしい。読んだ上で、統合失調症への理解が深まるとよいなとおもう。
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