数奇 "色彩を持たない多崎つくると、..." 2026年1月17日

数奇
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@suuqi
2026年1月17日
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
素晴らしかった。若い頃に理不尽な喪失を経験した主人公が、その傷を隠しながら生きていくというのは他の村上作品にも見られるテーマだが、トラウマの当事者たちに直接「巡礼」することで傷と正面からぶつかり合う物語は読み応えがあったし、どの人物もどこかに欠けた部分があって、取り返しのつかない時間に対する後悔、それでも生きていく強さが描かれた小説だと感じる。個人的には結末が描かれないラストもとても好きで、沙羅とのその後より、欲望が作り出す「痛み」を受け入れ投げ出さないことがつくるの物語の終着点としてふさわしいと思った。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
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