みんと
@rinamintea7
2026年1月17日
変わり者たちの秘密基地 国立民族学博物館
ミンパクチャン,
樫永真佐夫
読み終わった
人間って面白い。
日本にいながら、さながら世界一周旅行。
どこか昔の空気を放つ万博記念公園の中に、ひっそりとたたずむ国立民族学博物館。
まるでこの一ヶ所で、世界一周できる万博のような場所だ。
この本を読むまで、「国立民族学博物館」、通称「みんぱく」なるものを知らなかった私。
読後、どうしても行きたくなり、ついに念願叶って行くことができた。
これは博物館探訪と読書、両方の記録である。
まずは、こ〜んなに面白い博物館が太陽の塔のうしろにあったなんて。
漆黒の外見も相まってか、目立たない。もっとアピールして!みんぱくよ。
一周約5キロ、スニーカーで行くべし。とこの本に書かれていたので、言いつけを守り、動きやすい服、スニーカーで行った。
入館から約2時間、いやいや結構歩いたぞ?暑くなってコートも脱ぎ、そして大量の展示を見た、もうすぐ出口か?
と思って地図を見たところ、
まだ1/3も見てないやないかーい!!
AからCまで3ブロックあるうち、まだAブロックの途中だった。
飾られているのは、各地の神具、祭具、芸能関連の品、生活用品諸々。
とにかく物の量に圧倒される。
展示フロアは暗く、窓もないため、異空間に迷い込んだ気持ちになる。そして、広すぎて本当に物理的に迷う。
また、オセアニアを起点とし、日本を終点とする世界一周ができるように展示されているのだが、地域が変わると雰囲気も変わり、別の博物館に来たような気持ちになる。
「音楽」エリアなんか、楽器博物館顔負けの楽器量。すごい。
感じたのは、人は国や時代が変わっても、
心の拠り所を求めるのかな、ということ。
人間は祈る。
うまくいくと目に見えないものに感謝し、うまくいかなくても目に見えないものに願う。
各地にはいろんな宗教があり、神がいて、祈り方の形は違えど、みんな目に見えない力を乞う。
それぐらい、人の世は、いつの時代も理不尽で厳しいということなのかもしれないし、そこは世界共通なのか、人間って面白いなと思った。
本にも「普通の人のことが1番歴史に残りづらい」というふうに書いてあったけど、本当にその通りで、ここには国宝はなくても、他の場所では見ることのできない世界の人々の普段の生活を感じられる。
世界の成り立ちにまで思いを馳せられる博物館。
多様な文化が消え、画一化されつつある世界。何もなかった時代に人間が知恵を絞って生み出してきたものの数々。
なんだか人間が好きになる。
そして、その展示を作っている研究者たちも面白い。
人と人と出会いから生まれる文化人類学の研究。
この本を読んでから行ったことで、この展示は誰の研究なんだろう?とみんぱくの研究者たちに思いを馳せた。
本に出てきた展示物に出合えたときは、お宝を見つけたかのように嬉しくなった。
展示パネルの文章も面白く、個人的に印象に残ったのはヨーロッパエリアにある陽気な墓。
一人一人の個性に基づいた文章が墓に刻まれていて、生前この人は社畜だったんだ…。などとその人の個性が伺い知れる。
私も死んだらこんな感じで弔ってほしい。
約4時間いたけど、半分ほどしか十分に鑑賞できなかったので、またこの本を持って、スニーカーを履いてリベンジしたい。


