
ちとせ
@4wsdig
2026年1月19日
カフェーの帰り道
嶋津輝
読み終わった
今回の直木賞!直木賞受賞作を話題の旬の(?)うちに読むのは初めてかも!
大正から昭和にかけてのカフェーを舞台にした話ということだったけど、カフェー要素は割と薄め。それよりカフェー西行で働く女たちの人生!って感じだった。みんなたくましくて、おちゃめで、少し哀しい。
・稲子のカフェー
タイ子が文字を読めるようになったときの喜びの表現、すごかったな〜。それこそヘレンケラーのwaterぐらいの衝撃だったのかもしれん。タイ子はたまたま字が読めなくて、そのことで世界の彩りを見逃してきたと言ってたけど、私もきっとそうやって見逃してる世界の彩りがあるんだろうなあ。
・嘘つき美登里
美登里と園子の友情がよかった!継母をアッと言わせるためのコロリって嘘で打ち解ける美登里と園子、めちゃ良かったな〜!
・出戻りセイ
えっいいじゃんいいじゃん〜!いい大人だけど甘酸っぱい恋をしているじゃん〜!
「あんた、なんであたしの髪や着物にだけ注文つけてきたの?」「野暮なことを訊くな」ですごいときめいて…向井帰ってきて…ハピエンじゃんと思ったらラストのページ…そういえばそういう時代であった…あらすじを読んだときに覚悟したはずなのにいつの間にか忘れていた…鳥肌が立った…
・タイ子の昔
一気に時代が戦争に突入していて、読んでて暗い気持ちになったり。覚悟して読み始めたんだけどさ〜。
それにしてもタイ子、意外と恋多き女やったんやな…稲子の夫と何もなかったの、奇跡では?
「息子さえ無事ならば、家が焼けようが日本が敗けようが、たいした問題ではないのだ」は、まあそりゃそうよね…と現代の感覚で共感してしまったが、この時代はそんなこと口にも出せなかっただろうな。
ていうか、豊子のお兄さんって…向井……
・幾子のお土産
えっみ、美登里、そうなの〜!?マスターと結婚したの〜!?そんな気配なかったからびっくりした。ちょいと馴れ初めを聞かせておくれよ。
稲子たちが穏やかに暮らしてることがわかってよかった〜、末永く仲良く暮らしてほしい。
息子の戦死から立ち直れない母、戦士した兄のことをよく覚えていないせいもあって割とすぐに立ち直れたことに罪悪感のある幾子、どちらも間違ってないんだろうけど、私は子供がいないせいもあるだろうけど幾子に肩入れしてしまうなあ。お母さんは和男の母でもあるけど、同時に幾子の母でもあるんだからさあ…と思ってしまう。
そんなすれ違ってた親子を笑顔にしたタイ子の土産、スゲ〜!た、タイ子さん…!
どんなに悲しいことがあっても人間は生きてる限り未来に向かっていかなければならないんだよなあと考えさせられた。




