
mikanz
@mikanz
2026年1月19日
読んでいない本について堂々と語る方法
ピエール・バイヤール,
大浦康介
読み終わった
そうくるか!な切り口から読書行為の脱神聖化を図っている。
この本の面白いのが、文章中に出てくる引用文献のすべてに、バイヤールがそれをどの程度読んだか明記し、評価を下しているところ。未読のくせに評価は◎にしているものがあったり、もっと酷いと小説中の小説、つまり存在しない架空の作品にまで評価がつけられていて滅茶苦茶。(作品が有名であればあるほど評価を高く付けている気もする。適当すぎる。)だけど、重要なのはその評価が正しいかどうかではなくて、すべての作品に対してそういうスタンスを取ることなのかなと思う。
「作品は口実に過ぎない」というのが繰り返し強調されている主張で、作品をきっかけとして自己自身を語ること、〈ヴァーチャル図書館〉に身を置くことが大事なんだと気付いた。だから、こうやってつらつら感想を書いておくこともきっと大事だよね。
「われわれが書物と取り結ぶ関係は、一部の批評家が信じさせようとしているような連続的で均質的なプロセスでも、われわれ自身についての透明な認識の場でもなく、切れぎれの思い出がつきまとう漠とした空間だということである。その価値は、創造的な価値も含めて、この空間に行き交う、輪郭のあいまいな亡霊たちにあるのだ」

