
漆野凪
@urushinonagi
2025年3月11日

湯気を食べる
くどうれいん
読み終わった
良かった。同著『桃を煮るひと』と同様に、食べることは生きることだと感じるエッセイ。
さらに著者は自炊をすることで自分の形を保っている側面もあり、著者の中で食べることと生きることの密接さと切実さを感じる。
また、「食べもののことを考えている時間が楽しくて仕方がない」と作中で言及されている通り、食べものとそれにまつわる生活がまぶしいくらいきらきらとエネルギーを放って描かれている。
p.62の「居酒屋で冷やしトマトやするめや焼きししゃもに丸く絞られて添えられているマヨネーズが残りそうなときはいつだってこっそり拭って食べている。」という文章を読み、どうしてもマヨネーズが食べたくなり、刻んだちくわとキムチと茹でた小松菜とマヨネーズをご飯に入れて混ぜ、おにぎりにして食べた。くどうれいんさんの文章もこうして私の血肉になっていればいいのに、と思う。







