クリス・ティック
@kurib1
2026年1月20日
カラー版 名画を見る眼2
高階秀爾
読み終わった
2巻では印象派から抽象絵画までを扱っている。開幕がモネの「パラソルをさす女」といきなりご機嫌な名作のエントリーで解説も全体的に軽やか。色彩と形象を拡張、開放していった、絵画史の一番面白い時期をメインにしているが、むしれ目を引かれるのは美術史の流れと背景に目を配りながらも根本的には作品と作者の固有性に目を向けているところだろう。
どうしても印象派や抽象絵画やキュビズムと言った場合その言葉と歴史そのもののインパクトに流されて、作品を歴史を勉強、再確認するためだけに流してしまうことがよくある。スーラの絵画を見て点描法や後期印象派の作風を語ったところで、それは既に書かれた教本の追認に過ぎない。作者はそこで個々の絵画の詩情や美しさにも筆を及ぼすことでただの硬い解説本ではない広がりを実現できている。