
ジクロロ
@jirowcrew
2026年1月20日

ガリア戦記
カエサル,
近山金次
ちょっと開いた
「兵士諸君、いまこそ諸君が求めた好機到来だ。敵は足場が悪く、不利な場所で動けない。これまで諸君が何度も将軍の前で発揮した武勇を、われわれ指揮官の前で発揮してくれ。そして、将軍がここにいてこの場を目のあたりにしているものと考えよ。」
(p.240)
「諸君のこれまでの武勇とすこぶる上首尾であった戦闘を想い起こせ。諸君はカエサルの指揮下で何度も敵を打ち負かしてきた。そのカエサルがいま目の前にいるものと考えよ」。
(p.336)
カエサル不在の中、ラビエーヌスは兵士らをそうやって激励した。
兵士らは「カエサルのまなざし」に応えようと奮起する。
その不在のまなざしのもとに、思いが一つにまとまることの凄み。兵士たちは自分の持つもの以上の力を発揮し、正念場を打開する。カエサルの当時の圧倒的なカリスマ性が伝わってくる。
「神のものは神に。カエサルのものはカエサルに」
なるほど神と対句法(対照法)のレトリックをとられるほどの、力を授ける「まなざし」である。
でもガリア戦記って、カエサルが著者なんだよなー
という感慨にふけるのもまたよい。

