
紫嶋
@09sjm
2026年1月22日
潰える 最恐の書き下ろしアンソロジー
一穂ミチ,
原浩,
小野不由美,
澤村伊智,
鈴木光司,
阿泉来堂
読み始めた
借りてきた
以前読んだ同シリーズのアンソロジー『堕ちる』よりも、全体的にホラーとしても小説としても質の高い一冊だと感じた(私個人の好みの問題もあるだろうが)。
平成のホラーに親しんできた身としては、かの伝説的な作品『リング』に連なる物語を、作者の裏話的なテイストの小説として読めたことは、懐かしさも相まってニヤリとしてしまう嬉しさがあった。
また小野不由美先生の短編は、実質「営繕かるかや」シリーズのひとつである。あのシリーズが好きな人は、この話だけでもぜひ読んで欲しい。
全体を読んでいると、現代のホラーにおいては「お化けが怖い」というだけでは足りない(あるいはお化け自体はもはやオマケでしかない)のだろうなと感じる。
それよりも、今まで信じていた常識や日常が、一気に崩れて反転するその概念的な現象こそが「怖い」とされているのではないか。
狂人と思っていた人物こそが真実を知るキーパーソンで、逆に信頼できると思っていた人物が実はとうに狂ってしまっていたり。
あるいは自分は正常なつもりでいても、周りからは壊れているとみなされて相手にされず孤立したり。
そういう認識のズレが、最大瞬間風速的に起こる展開に、今の人々は恐怖を抱くのかもしれない。
(創作物としては、そういうどんでん返しオチばかり続くと少し飽きてしまうのが難点ではあるが……)
