🌜🫖 "何もしない" 2026年1月22日

🌜🫖
🌜🫖
@gn8tea
2026年1月22日
何もしない
何もしない
ジェニー・オデル,
Jenny Odell
「はじめに」の部分は試し読みができるので、気になっている方にぜひ読んでほしい! https://www.hayakawa-online.co.jp/reader/main.html?cid=614417&u2=0000614417 「私が注意について学んだことがひとつある。それは、ある種の注意は伝染力が強いということだ。何かによく注意を払っている人(たとえば私の場合は鳥だ)と一定期間過ごすと、必然的にそれと同種のものに興味を示すようになる。さらに、私たちが注意を向けるパターン──何については気づいて、何については気づかないままにしておくかという選別──によって、いかに自分の現実をつくりだしているか、そのためにそれが、私たちがいつでも可能になると感じていることがらに直接的な影響をおよぼすかということも学んだ。これらの性質が束になって、注意を奪還する革命的な潜在性(ポテンシャル)があるのだと私に訴えかける。人びとの視野の狭さと不満の上に繁栄を極める資本主義的ロジックにとっては、何もしないという単純なことが、じつは何らかの危機なのかもしれない。たがいに横方向に近寄りつつ逃げだしたら、私たちが望むものはすべて足元にあったのだと気づくことになるのかもしれない。」 p33 植物の名前を知ると、もう「雑草」というひとかたまりで見ることができなくなるように、気づくこと、注意を向けることは、それだけで世界を変える力を持つ。だからこそ、注意を向ける主体性を取り戻すことが大切で、注意の力を奪うことで利益を上げる注意経済を警戒しなければならないのだと思う。 わたし自身、友だちとの交流やSNSのつながり、読書などを通じて多くのことに気づかされ、意識するようになった。じぶんのなかにある、無意識に刷り込まれた差別や暴力に気づくたび、世界は別の表情を見せる。画像にあるツイートの、2017年当時のわたしが認識していた世界と、今のわたしが認識している世界はまるで違う。時代の変化以上に、わたしが変わったから。 「ただ気づくだけで責任の種が撒かれる(p32)」というのも体感としてとてもよくわかる。 わたしの人生における大きな変化は、種差別について問題意識を持ち、知っていくなかで、なるべく動物搾取に加担しない選択をするようになったこと。特に食生活においては、口にするものの9割(体感)がプラントベースになり、それを約5年継続している。完全にとはなかなかいかないが、少なくともこの先、動物性原料の消費が増えることはないだろう。 食生活の大きな変化によって、他者との交流において少しの緊張が生じることとなった。大抵は好き嫌いの話を聞いたときのように軽く受け止められることが多い印象だが、傷つく反応をされたことも何度かある。今のところわたしの"偏食"が、他者に何らかのポジティブな影響を与えた実感はない。でももしかしたら、動物性原料を避けようと意識するひとが存在すること、飲食店や食品売り場でveganや vegetarianの表記が増えてきていることなどに、気づくきっかけは提供できているかもしれない。 わたしはこの国で多くの点においてマジョリティであり、きっとまだ知らない、気づけていないことがたくさんある。最初から完璧な状態で生まれてくることができなかったので、一生かけてアップデートしていくしかない。無力感に苛まれることも多々あるけれど、気づくこと、意識することが世界を変えうる力になるならば、これまでの歩みは無駄ではなかったと思えるし、未来にも少し希望が持てる気がする。 (それはそうと、はやく読み進めて!)
何もしない
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved