碧衣 "冬虫夏草" 2026年1月23日

碧衣
碧衣
@aoi-honmimi
2026年1月23日
冬虫夏草
冬虫夏草
梨木香歩
友人の家の家守をする文士・綿貫征四郎は二月も家に帰って来ない飼い犬のゴローを探すのに加え、鈴鹿の山奥にあるとされるイワナの夫婦が営む宿屋を目指し旅に出る。 急速に近代化が進む世の中に対して、綿貫の周囲には毘沙門の祭りに参加するムジナや説法を施すタヌキが存在し、鈴鹿の山には河童、さらには竜神の存在が示唆されている。そして多くの植物たちの存在がある。 綿貫は自身は憂鬱を長い間、引き受けられない性質を物書きとしての短所と語る場面がある。確かにそれは弱点になるかもしれない。けれど、旅の道中に起きた見ず知らずの人の不幸を彼は本気で同情し寄り添える。良い意味で線引が出来るのは人としては強みではないだろうかと思う。大成はせずとも細く長くは生きていけそうな気がする。
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