はるき ⚠︎ネタバレ有⚠︎ "青野くんに触りたいから死にた..." 2026年1月23日

青野くんに触りたいから死にたい(14)
完結記念で1-13巻を無料公開していたのを一気に読み、続きが読みたいのと、感謝の気持ちも込めて最終巻を買った。 呆気ない。呆気ないほどに、人生は続く。 個々人にとってどんなに命懸けで大きな出来事でも、過ぎ去ってしまえば世間にとっては全て過去のことで。 どんなに傷が癒えなくても、引きずっていても、心が浮遊していても、時間は過ぎる。 自分たちで選んだ事と、それを受け入れられる事は別なんだと思う。 優里ちゃんは、死にたいんじゃなく、青野くんのいない世界とさよならしたいだけだったから。 この先、優里ちゃんは青野くんを探しながら、この世界から少し浮いた場所に心を置いて生きていくんだろう。 自ら生を手放すことはないけど、たぶん、その日が来るのを待ちながら生きていく。 終わりの先に青野くんがいなくても、青野くんがいない世界とはお別れ出来る日をまっている。 能動的に死を選ぶことと、受動的に死を望むことは、似ているようでかなり違う。 生きることを選択した上で、死を待ち詫びて生きることは両立する。 優里ちゃんを生かしたのは、青野くんを通じて出来た友人たちで、きっとこれからも彼らは優里ちゃんがこの世界に留まる理由であり続ける。 最後の選択は、どちらでも正解だったと思う。 死を待つことを決めたら、人は生きなければいけない。 笑っても泣いても苦しくても楽しくても虚しくても空っぽでも、なにもない朝が、昼が、夜が何度繰り返されたとしても。 身体は勝手に生きようとしてしまう。 優里ちゃんは生きることを選んだ。 だから、泣いて泣いて泣いて泣いて、それで日が暮れて、お腹が空く。時間は流れ、人生のカウントは進む。 流れゆく時間の中で、緩やかな忘却と癒しが訪れるかもしれない。 亡き人を想い、焦がれ、待ちわびる日々かもしれない。 あんなにも激しく求め愛し、沢山の人を巻き込んでも、過去になれば呆気ないものだ。 生きる選択をしたから、人生は続く。 それだけなのだ。
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