さみ "終点のあの子 (文春文庫)" 2026年1月23日

さみ
@futatabi
2026年1月23日
終点のあの子 (文春文庫)
とてもだいじな本。映画を観たので、帰りに読むためにあらたに買って行った。おなじ本を、あるとわかっていてもういちど買うのはこれがはじめてになった。時間のゆるすかぎり、1編めと4篇めを読んだ。はじめて読んだ高3のときの自分が、どんなに衝撃を受けて、自由な気持ちになったかすぐに思い出せた。よく昔にすきだった映像作品を観返したときに「あのときとは感性や倫理観がずいぶん変わってしまった」とぼんやりすることがあるけど、『終点のあの子』は今のわたしにとってもだいじなままで、この本をだいじに思った過去の自分は、数少ない「自分がみとめている自分」であるかもしれないなあとも思った。改めて読むと、短編なのもあってひとつひとつの展開がぐいぐいと速い。でも行間が性急に感じない、こちら側に読みをあずけすぎではと思うこともない。最近よく漫画や映画に(小説をあまり読まないからそうというだけ)速い、速い、とおいてけぼりにされていたけれど、この速さは心地よい……また十年経ってこの本を思い出すときには、はじめて読んでからのことだけじゃなくて、今日のことも思い出せたらいい。
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