本読む珍獣 おかぴ "性的であるとはどのようなこと..." 2026年2月13日

性的であるとはどのようなことか
読了。大変興味深い内容。 特にアダルト作品や男性向け作品を嗜むオタクに、性別関係なく一読することを勧めたい。 SNSで定期的に発生する性的広告に対する不毛な争いは、定義の曖昧さや立場の違いなどによって引き起こされていたかも?という事が分かった。 「性的なもの」をその性質を元に定義づけ、それがもつ悪さを浮き彫りにしながら、性的なものと結びつけられがちな「えっち」という概念を考察し、えっちさが齎すメリット等を論理的に説いて「性的なものとはなんなのか」という哲学的なといに一つの結論を見出すという本。 えっち判断にずっと笑ってしまうんだけど、その実とても真剣に、人によっては巫山戯てると感じられる問いに向き合い考察されている。 アイコンを見たらご理解いただけると思うが私は描くタイプのオタクで、「えっち判断」を下すことが日常的で、秋葉の成人向けゲーム広告をジャッジしないタイプの女性である。なので、過激な広告にゾーニングどこいったんだよと思う一方で、性的論争に2次元を巻き込む感覚がわかるようでわからなかったし「感覚麻痺してる!」って怒る人に反発心もある。 この釈然としないモヤモヤ感の理由をすこし理解できて良かった。 正直、性的広告の悪さは女性に対して人権意識が薄いことに起因しているように感じられたので本書の内容に全面的には賛同できないし鵜呑みにもできない。 けれど、 ・美術品を見て、性的だ!と主張する人に哀愁を感じてしまう理由 ・なんでも性的だと騒ぎ立てる人をなんか可哀想と感じてしまう理由 ・そう感じる方が悪いのでは?は正当か ・完璧で美しいものになぜえっち判断をしてしまうのか ・着込んでいる男性のフィクショナルキャラクターはなんであんなにえっちなのか ・脱げばいいってもんじゃない理由 ・かわいそ可愛いという感想の内容、憐憫をえっち判断してしまう理由 ・着てるほうがえっちと判断してしまう理由 ・なんでもないはずの文章に時々えっち判断を下してしまう理由 ・シチュエーション萌えが発生する理由 など、長年不思議だなぁと思っていたことの解を得ることができたのは間違いない。とても大きな学びだったと思う。 私は「感性的にえっち」なものが好きだし、えっちだなぁと感じる感性を酸っぱい葡萄にしたり、唾棄したりしたくない。 そして世の中は、性的なもの全部悪い論争をディスカッションする為の何もかもが足りないと強く感じた。
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