
ジクロロ
@jirowcrew
2026年1月26日
聞書 戦前の暮らし方
三橋正枝,
古川柳蔵
ちょっと開いた
大きなネギをとってホタル籠にする
愛媛県女性昭和四年生まれ
大きなネギをとってホタル籠にした。ホタルを入れるホタル籠いうのを、買うてもらえなんだりするんですよね。昔はみんな貧しかったから。だから、今日はホタルとりに行くといったらネギをとって、大きなネギの中へとったホタルを入れる。ぴかぴかとネギの中が光るんです。夜に、きれいですよ。家持って帰って、もうかわいそうですけ、出して、家の中、戸を閉めといては放すんです。そしたら、はじめは飛びよりますけどね、しまいには弱ってどこぞへ。
(第十六章 遊び p.286)
ネギに蛍。
蛍の光とネギの匂い、
筒の中、戸惑う蛍の光と新鮮なネギの透け具合。
夜の帷、わらべ歌とともに揺れ行くか弱い光。
五感すべてで味わえる今は昔の体験談。
「しまいには弱ってどこぞへ」、
どんな表情で語り終えたのか、気になる。
