聞書 戦前の暮らし方
6件の記録
ジクロロ@jirowcrew2026年1月27日ちょっと開いた毘沙門様を出して遊ぶ 岩手県 男性大正四年生まれ 毘沙門様、あれが国宝指定になったのよね。私たちが小さい頃はね、本堂の中に行って、その毘沙門の三尺くらいあるんですよ、それを出してきて遊んだの。そこの毘沙門の像は三尺くらいしかなくて。でもね、仁王様って、これは大きなの。まだ私たちが小さい時は、漆も塗って真ん中が銀のね、立派なのがあったの。今の毘沙門様と一緒に。先輩たちが来い来いって言うんだ。一緒に男も女も全員で遊んだの。あそこに大きな大鼓があったさな、それを叩いたりな。 (第十六章 遊び) 毘沙門様と仁王様と遊ぶって、発想がすごいなと思いつつ、想像するとその遊びめちゃくちゃ楽しそうだなって思う。 こんなこと、大人は絶対に思いつかない。 格闘、ままごと、ニオウサマガコロンダ、毘沙門天と槍投げ。 神様を遊び友達に入れると、遊びの幅が一気に広がるなー。 「先輩たちが来い来いって言うんだ。」 そんな先輩たちに憧れる。 読んでいて、本当の、本来の自由を感じる。
ジクロロ@jirowcrew2026年1月26日ちょっと開いた大きなネギをとってホタル籠にする 愛媛県女性昭和四年生まれ 大きなネギをとってホタル籠にした。ホタルを入れるホタル籠いうのを、買うてもらえなんだりするんですよね。昔はみんな貧しかったから。だから、今日はホタルとりに行くといったらネギをとって、大きなネギの中へとったホタルを入れる。ぴかぴかとネギの中が光るんです。夜に、きれいですよ。家持って帰って、もうかわいそうですけ、出して、家の中、戸を閉めといては放すんです。そしたら、はじめは飛びよりますけどね、しまいには弱ってどこぞへ。 (第十六章 遊び p.286) ネギに蛍。 蛍の光とネギの匂い、 筒の中、戸惑う蛍の光と新鮮なネギの透け具合。 夜の帷、わらべ歌とともに揺れ行くか弱い光。 五感すべてで味わえる今は昔の体験談。 「しまいには弱ってどこぞへ」、 どんな表情で語り終えたのか、気になる。


