ロトひろろ "ノルウェイの森(下)" 2026年1月26日

ノルウェイの森(下)
おもしろかった。けれど、今さら「おもしろかった」で総括するのはどこか味気ない気がして、「ノルウェイの森にマイナスイメージを抱く人は、なぜそう考えるのか」を考えていた。 たぶん否定的に感じる人の多くは、主人公ワタナベの視点でこの世界を体験するというより、別の人物や別の時代の価値観からこの物語を眺めている。その結果として、不快感や違和感、否定的な評価を持つのだろう。 この小説は、世界をワタナベの視点に寄せて描いている。他の登場人物の視点が直接語られるわけでも、全知の語り手が登場するわけでもない。だからワタナベ以外の視点からワタナベの語る世界を読むと、違和感や不快感が生まれることにも納得がいく。 ともあれ、良い読書体験だった。村上春樹を読まないのが格好いいと思っていたこれまでの浅薄な自分に腹を立てている。
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