綾鷹
@ayataka
2026年1月26日
52ヘルツのクジラたち
町田そのこ
52ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一匹だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。そのためこの世で一番孤独だと言われている。
自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚が、母に虐待され「ムシ」と呼ばれる少年・愛と出会い彼を救うために立ち上がる姿を描いた物語。
「蜜蜂と遠雷」が良すぎたので、
1人本屋大賞まつり!
誰しも人に言えずに抱え込んでいることがあるし、孤独を感じて生きているからこそ、この本が本屋大賞に選ばれたのかなと思う。
特にアンさんの秘密には心が痛む。。
コロナ禍に発売された本だと知って、あの時の不安感、孤独感が増幅していく感覚を思い出した。
誰か1人でも助けようとしてくれる人がいれば強くなれるし、全てを理解できなくても側にいてくれる人がいるだけで救われる。
一時的でもそんな人に出会えたら幸せだ。
・ひとから言われた言葉なんだけどね、ひとには魂の番がいるんだって。愛を注ぎ注がれるような、たったひとりの魂の番のようなひと。あんたにも、絶対いるんだ。あんたがその魂の番に出会うまで、わたしが守るよ
・魅力的な表題である「52ヘルツのクジラ」とは、同じクジラの仲間たちにも聞こえないような周波数で歌を歌う、世界で一頭しかいないクジラのこと。無限に広がる大海原を巨大な身体で泳ぎながらも究極の孤独を感じている。これは生きづらい現代の象徴でもある。理不尽なことばかりのこの世に生まれ、苛烈な日々に心が傷つき、身体を痛めながらもひたむきにもがき続けている僕らのためにある物語なのだ。
