kake "島はぼくらと" 2026年1月27日

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@kake_06
2026年1月27日
島はぼくらと
島はぼくらと
辻村深月
瀬戸内海に浮かぶ小さな島、冴島を舞台に、淡い恋と友情、大人たちの覚悟、出会いと別れに揺れる高校生たちを描いた一冊。 まず、田舎や島の生活のリアリティについてである。島の人々の関係性や地域産業、行政の取り組み、医者不足や高校生たちの進路など、島の生活ならではのトピックが多角的に描かれており、冴島を想像しながら読むことができた。 次に、一緒に過ごす時間の大切さを伝えてくれた。親は子が高校生になるまでの期間限定での生活を覚悟している点、朱里の母と祖母が望まぬ形で親友と離れてしまった点、蕗子とヨシノの別れなど、要所で別れについて触れていた。比較的都会で育つ私はまだ大切な人との別れを経験していないが、今大切にしている関係性は永遠ではないことを認識させてくれた。この別れという認識が強まったからこそ、新が島に戻るつもりであることや数年後に朱里が帰ってきたことにより喜びを感じたのだろう。(源樹は帰ってくるのか、、?) 最後に、赤羽環の登場である。『スロウハイツの神様』を読んだ私にとって、環の登場は驚きだった。そして、環の「ヨシノさんが今住んで手伝ってくれているのは、私の大事な人の故郷です」という言葉には、うまく言葉にできないがとても嬉しい一言だった。
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