
あんどん
@andon_tenten
2026年1月29日
すべての、白いものたちの
ハン・ガン,
斎藤真理子
読み終わった
一文字たりとも読み飛ばしたくなかった。
それ故に、読了までに予想以上に時間がかかってしまったが、何も不満はなかった。ただ、深く息を吐き出したくなるような、優しい余韻だけが残っていた。
本書を前にして、どのように感想を綴るべきなのか分からない。どんな言葉でもチープに思えるような気がした。
文章の美しさが本書の強みなのだろうと思うが、それは人工的な美しさではなく、自然界で我々が目撃するような美しさだったように思う。
生命力と同時に死を感じさせる息を呑む美しさ。
脅威的で、神秘的で、言葉を失うような美しさ。
何とも言えない安心感と不安感を抱えた美しさ。
そういう美しさの前では我々は何もできなくなる。それと同じものを文章で感じたのは初めてだった。新しい読書体験とはこういうことかと身をもって知った。
(2026.1.28 読了)
