中市民 "ヘヴン (講談社文庫)" 2026年1月31日

中市民
@hollyhock_152
2026年1月31日
ヘヴン (講談社文庫)
地の文の美しさ、少女のセリフのリズム感に途中まで酔いしれていた。善悪というものの関係ない世界という存在の非情さと、その世界の中で純粋に生きようとする2人が対比されていて、やりきれない気持ちになった。いじめっ子の「世界」の論理といじめられっ子の「倫理」の論理が全く噛み合わない、いじめの構造のおぞましさをまざまざと感じさせられる。 たしかに、いじめの描写はしんどくなるほどに苛烈で、グロテスクなものだが、「美しい」言葉によって紡がれた文章は、生を私の身に刻みつけている。この本に出会えて、本当に良かったと思う。これまで読んだ本の中でも、群を抜いて好きだ。
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