ヘヴン (講談社文庫)

47件の記録
おとうふ@Ritty152026年8月23日読み終わった苛めのシーンは辛すぎるが、読み終わった後、ほんの少しだけホッとする、心が静かになる感覚があった。最後の美しさが際立つ。 僕が手術を決断できたのが良かったし、継母がちゃんとした大人で良かった。 僕とコジマは友だちだったのか?僕からみたらコジマは心を通わせる友達だったけど、コジマからみたら同類みたいなことなのか。コジマは物事の本質を捉えているようで、歪んでいた。どっちが強いか弱いか、上か下かみたいな捉え方をしていて、物事に意味付けをする。 最後のページ、僕が斜視の手術後に見る美しい景色の描写はご褒美みたいだった! よく見えるようになったというだけではない、意味付けをしなくても、ただ美しいという描写だった。 読んでいる私が世界をとらえなおせる気がした。


染井庵@R2026年8月9日読み終わった『すべて真夜中の恋人たち』を読んでほかの本も読みたくなって購入。 文章は変わらず綺麗で、川上先生を通して見る世界は何処かフィルターがかったような感じがするのに、細部まで描かれているようなそんな文章だった。 受け入れやすい文章を書いてくれるが故に、いじめの描写やふとした瞬間に世界が一変する状況が読んでいてとてもしんどくなった。 他人に価値観を置いていた年齢の、自己との向き合い方を思い出させられるような作品だった。


ゆうと@yuto072026年8月2日読み終わった「それは悲しみのせいで流れた涙ではなかった。それはたぶん、こうして僕たちはゆく場所もなく、僕たちがこのようにしてひとつの世界を生きることしかできないということにたいする涙だった。ここ以外に僕たちに選べる世界なんてどこにもなかったという事実にたいする涙だった。ここにあるなにもかもに、ここにあるこのすべてにたいする涙だった。」
ゆうと@yuto072026年8月2日読み終わった百瀬 「地獄があるとしたらここだし、天国があるとしたろそれもここだ」 そして最後の主人公とコジマの抱き合うシーン 「僕たちがこのようにしてひとつの世界を生きることしかできないということにたいする涙だった。ここ以外に僕たちに選べる世界なんてどこにもなかったという事実にたいする涙だった。」 は繋がっているように思えるけど、コジマはヘヴンを最後まで心に持ち続けられたのだろうか....
ゆうと@yuto072026年8月2日読み終わった全てに出来事に意味はない、とする百瀬と自身が今の苛められていたり働き者のお父さんが報われないという状況全てに意味がありいつか報われるとするコジマ。 2人は真逆のスタンスを持っていると思っていたけれど、クジラ公園で2人の姿が入れ替わり重なって見えるように、他者を自分の世界に引きずりこむという点で共通しているのが面白い。- MoroN@MoroN2026年6月1日読み終わったこの作者の深いテーマが損なわれる訳ではないが、コジマも百瀬も人というより概念に近くて、テーマを際立たせる機能的な側面が強くてどちらかと言うとファンタジーを読んだような気分でした。





- 中市民@hollyhock_1522026年1月31日読み終わった地の文の美しさ、少女のセリフのリズム感に途中まで酔いしれていた。善悪というものの関係ない世界という存在の非情さと、その世界の中で純粋に生きようとする2人が対比されていて、やりきれない気持ちになった。いじめっ子の「世界」の論理といじめられっ子の「倫理」の論理が全く噛み合わない、いじめの構造のおぞましさをまざまざと感じさせられる。 たしかに、いじめの描写はしんどくなるほどに苛烈で、グロテスクなものだが、「美しい」言葉によって紡がれた文章は、生を私の身に刻みつけている。この本に出会えて、本当に良かったと思う。これまで読んだ本の中でも、群を抜いて好きだ。






































