
猫島みい子
@cestopis
2026年1月31日
キャベツ炒めに捧ぐ
井上荒野
読み終わった
読んでいる時は面白くて、3人のそれぞれの痛みも苦しさも、日常の中のちょっと気持ちが浮上する瞬間も、わかる気がする、とあっという間の読書だった。
だが、何か読後に引っ掛かるものがあり、この話が男女逆だったら?と思うと、お米屋の進への3人の接し方に正直ゾゾっとした。進がいたからこそストーリーが展開する部分があるし、スパイスとしても進の存在は物語に必須なのだけれども。そして、登場人物が全員品行方正なんてつまらないしとも思うけれども。
それでも還暦のおじさんが二十代の女性に冗談でも「結婚して」と言ったら、完全にアウトだよな、と思うと飲み込めない何かがあった。
セクハラ警察に自分はなっているのかなと若干自己嫌悪しつつも、フィクションの世界だから…とは流せなかった。文庫本が発売されてからはまだ10年ちょっとしか経過していないが、そんなに急激に時代の空気は変わったのだろうか。


