流鶯 "人間失格" 2026年2月1日

流鶯
@dasman61124
2026年2月1日
人間失格
人間失格
太宰治
自堕落な生活を送っていたので再読。 こんなに酷くはない、と自信を得て活力が戻った。 葉蔵がいくらイケメンだからって、「キスしてやろうか」でこんなにモテるものなのか知らん。葉蔵自身も女中下男に結構犯されてるし、貞操観念自体が今と全然違う? 葉蔵にとっての父の存在がどういうものだったのかが、彼のここまで徹底的な堕落を理解するのに必要だと思う。しかし父は序盤に登場するのみであとは東京の家を引き払ったり手紙に返事をしないなど消極的にしか登場せず、よく分からない。最後はマダムまで父を悪者にする始末。なぜ。やはり厳然たる父として腐った性根を叩き直し、躾けてやるべきだったということ? 漫画家としての若干の成功や純粋な嫁など、更生の大きな機会はあったのに、その尽くを翻して堕落に突っ走っていく。 彼は何から逃げたかったのか。 幼少期から物質的には全てを与えられ、しかし承認や将来の期待など精神的なものは何も与えられない貴族院議員の末っ子が、その肥えた舌や審美眼では自身を取り巻く現実の醜さが受け入れられず、それと折り合いをつけるための機会/教育/挑戦/環境にも置かれることなく都会で一人で生きることになった結果がこれか。 確かに葉蔵の手持ちのカードでは詰んでいた気がする。 葉蔵、苦しい現実から逃げるためには、立ち向かうしかないんだぞ。 あと堀木みたいなのは斜陽にもいたな。
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