永倉あんず "侏儒の言葉・西方の人" 2026年2月1日

侏儒の言葉・西方の人
侏儒の言葉について。 芥川らしい、気が利いた文章であり、"読みやすい"部類に入る。 どことなく"名言"っぽいのである。 しかしながら"名言集"っぽさから抜け出せず、晩年の精神状態等の影響を感じざるを得ない。 内容について共感するところもあるが、それは己が捻くれていて病んでいるからであると思う。 また、わかっているつもりをすること自体が"わかっていない"証左であると思う。 芥川の置かれた時代や立場、精神状態などを考慮しながら読むものであり、現代の政治・経済、マスコミ、男女論なんかと被せて読むとただポピュリズムを増長させるのみであるため余り人に勧めたいとは思わない。 せいぜい『いつの時代も病んでいる人間が考えることは似通っているため共感を得やすい』程度に思っておいた方が良い。 西方の人について 先ずキリスト教に関する知識が殆どないため、芥川が真に訴える内容を受け止めることはできていない。 「人の子」たるイエスに思いを馳せる内容であるとともに、おのれが「神たらんとして」人の子どころか侏儒に堕ちたことと重ねているように感じたが、解説まで読まないとその構造が理解できなかった。
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