粒あん "ようこそ、ヒュナム洞書店へ" 2026年2月3日

粒あん
@neyuki21
2026年2月3日
ようこそ、ヒュナム洞書店へ
ようこそ、ヒュナム洞書店へ
ファン・ボルム,
牧野美加
ミンジュンはもう遠い未来を想像したりはしない。彼にとって現在と未来の距離とは、ドリッパーに何度か湯を注ぐ程度の時間に過ぎない。彼が自分でコントロールできる未来はその程度だ。湯を注いでコーヒーを淹れながら、そのコーヒーがどういう味になるか想像する程度の時間。続いて、また同じような長さの未来が伸びていく。それを繰り返していくのだ。  たかだかその程度の未来のために最善を尽くすのがまどろっこしく感じられることも、時にはある。そういう時は腰を伸ばして立ち、未来の長さをもう少し伸ばしてみる。一時間の未来、二時間の未来、あるいは一日という未来。これからはコントロール可能な時間の中でだけ、過去、現在、未来について考えることにした。それより先のことを想像する必要は無いはずだ。1年後にどういう人生を歩んでいるか、それを知るのは人間の能力では不可能だから。
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