呉林抱月 "とるにたらないものもの" 2026年2月2日

とるにたらないものもの
初の江國作品。  この本はいわば現代版、それも少し西洋の香りがする『枕草子』だ。  全体に、西洋料理における食前の泡のお酒や、台湾のお食事で出てくる透明で塩気のあるスープのように、薄っぽくて、それでいて十分な個性が感じられる不思議な感性、そして文章である。  私が面白いと思ったのは、「スプリンクラー」の項。私もその美しさにどきどきしたことがある。その身上は、晴れた日にそれが作動して水が撒かれているとき、粗い霧の合間に見える小さな虹だ、と思うなどして面白かった。
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