阿部義彦 "あやかしの鼓" 2026年2月3日

あやかしの鼓
あやかしの鼓
夢野久作,
日下三蔵
デビュー作『あやかしの鼓』探偵小説としては破綻しているが因業奇談として既に久作印は深く刻まれています。『死後の恋』読むのは三度目くらいですが、矢張りこれは読む度に凄惨な場面に寒気を覚える傑作。『鉄槌』酷い親族に引き取られ、相場師としての才能を知らず知らずのうちに目覚めさせるが、その親代わりに付け込む、魅惑の女しかしてその正体とは?これと『一足お先に』が、この短編集の目玉で、良かった、こちらは変格推理とも呼べる。そして何より最後の『押絵の奇跡』とそれを評する江戸川乱歩の評を同時掲載する贅沢さよ!乱歩はデビュー作の『あやかしの鼓』に関してはあまり評価してなかったのも意外でした。素晴らしいアンソロジーでした、下巻も楽しみです。表紙のセンスも良し、流石ちくま文庫です。
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