
直線
@hrv8k
2026年2月4日
おらおらでひとりいぐも
若竹千佐子
読み終わった
勧められて借りた。勝手に実在する高齢女性の自伝的な小説なのかと思っていたが、そうではなかった。70代の女性が、歩んできた人生を振り返りながらいまを生きる、喜びや悲しみや葛藤を、亡くなった夫を、少女であった自分を、思考する自分を、すべてを自身の内面に引き連れながら生きる。そうして肥大する生き物の幼児向け絵本を思い出したが、この女性の場合は外から決して窺い知ることはできないのであろう。ああ、なんと人らしくあることか。
「この家に濃く太く引かれた見えない動線」という一文に込められた長い年月を思う。



