いさ
@zvsinombvs36502
2026年2月5日
風になるにはまだ
笹原千波
読み終わった
表題作を読んだことはあった。同じ世界観の短編が雑誌に掲載されたことも、知っていた。精神を仮想世界で再現させるには、という新書を読んで思い出したので、単著としてまとまったこの本に手を出した。
選択肢があるというのは幸福だ。でも、余計に悩ましくなる。生きることが難しくなる。
ひとは忘れる。大切な誰かの不在にも慣れる。けれども、今喪われつつあり、永らえる術があるのなら。不完全でも生きて欲しいと願うだろう。だって、「自分が寂しいから」。
取り残されること、忘れ去られること。結局、どうするか決めるのは自分で、自己責任という言葉のそら恐ろしさと戦いながら歩くしかない。そういう気持ちを、思い出せるお話だと思った。